■ 段ボール印刷の版下を制作されるデザイナーの方へ
通常の印刷物と同じ印刷が出来るオフセット印刷+合紙での製作を省くと
段ボール箱に直接印刷するフレキソ印刷には
印刷機の仕様上、色々な制約があります。
1.印刷精度について
段ボールには多少のソリがあります。この影響でぴったりセットした印刷機でも反り加減によって
そのロット中に印刷位置がずれる可能性があります。
よって3ミリ程度印刷がずれてしまっても不自然にならない印刷原稿を作られることをお勧めします。
段ボールには段がありますのでその段の凹凸を吸収するために通常7ミリ厚のゴムの版を使用するのですが
その版の厚さとヨレの為に印刷の細かさにも限界があります。最も細い線は1ミリ程度、小さな点では0.5ミリ程度とお考え下さい。
つまり網点などもこの制約を受けるので荒い網点になり、グラデーション等も荒くなります。
また重ね合わせにより別の色を表現するのも出来れば避けた方が良いと思います。
2色以上の印刷の場合は1色目と2色目を正確に位置合わせすることが上記の理由により難しいことが多く、
とくに小さいロゴマークなど2色仕様の場合1色仕様に直した方がきれいな仕上がりになることが多いです。
また、色の上に色を載せる印刷ですがはっきり言ってきれいに上がりませんので、載せない方が良いです。
上に載った色が下の色の影響を受けて薄くなってしまいます。
例えばクラフト色の段ボールにベタ印刷をしてその上に文字を印刷する等というのは仕上がりがきれいに出来にくいです。
似た例でカラー段ボールの濃い色に薄い色の印刷はぼやけた感じになってしまいやすいです。
ただし明るいカラー段ボールに濃い色の印刷はきれいに出来ます。
ベタ印刷は均一に大きな面積を印刷するのが難しいです。
また版によって段ボールが若干潰されるので箱強度が数割落ちます。
インクの使用量が増えるので割り増し扱いになります。
こちらに実例を載せましたので参考までにご覧ください。
2.抜き合わせとズレに関して
印刷と抜き加工は別の機械で別の工程になりますので
材料のソリや印刷による厚みの差により誤差が発生する場合があります。
印刷位置と抜き位置や曲げ位置が多少ずれても不自然にならないようなデザインをお勧めします。
また抜いて落ちる外側に接してベタ印刷がある場合は必ず5ミリから10ミリ程度はノビを作ります。
これがないとぴったりサイズで抜き加工した場合端に白く印刷されていない部分が見えてしまう場合があります。
また底に回る部分のベタは多少ノビを作って逃げを取っておくと
箱を置いたときに底の辺の印刷切れが見えないのできれいです。
3.貼り精度について
抜き上がった箱でB式底組み箱などの場合は貼り加工があります。
この貼り加工でも1~2ミリ程度のぶれがあると思ってください。
まず糊代に接して印刷がある場合は糊代の中に10ミリ程度のびを作ります。
タイトに貼れた場合と伸びて貼れた場合で同じロットの中にもどうしてもばらつきがあるので注意が必要です。
★A式箱のすべての辺の近くの印刷については20ミリ程度クリアランスを取られることをお勧めします。
長さ、幅の縦辺については裁断刃の送りが通ります。ここに印刷は可能ですが印刷後インクが乾かないうちに
送りが上を通るので印刷が汚れる可能性が大きいです。なるべく避けた方が良いでしょう。
深さに対して上下の辺(蓋)が付いている辺は印刷機を通すときに既に曲げ線が入っています。
ここは曲げ線の窪みのために印刷が載りにくい所です、どうしても印刷されたい場合は
印刷してから曲げ線を入れる蓋の切り込みも別加工なりますのでコストアップになります。 |