B式(ワンタッチタイプ)段ボール箱

特徴

フタは差し込み式で、箱を開くと同時に底が組み上がる便利な箱形式です。底面はテープ張りの必要がないので、箱の組み立て効率が大幅にアップします。

構造

天面は差し込み式で、底面の四方のフラップのうち2箇所に糊貼りを設けているので箱を広げた時に底が自動的に組みあがる形状です。
底面を手作業で組み立てる必要が無いため、大量に使用する場合や梱包効率を上げたい時におすすめです。毎日大量の商品を出荷する大手の通販業者でもこのタイプの箱が多く使用されています。
B式ワンタッチタイプは、胴部分のサイドに1点と底面に2点の糊貼りを行う箇所があるので、コストが多少高くなってしまうのが欠点といえます。

製造工程(主に使用する加工機械)

1. 自動平版打抜機
   ・木型で抜き加工
2. ワンタッチグルア
   ・ワンタッチ底専用機で接合

作業効率(A式箱との比較)

一般的に作業効率が良いとされるワンタッチタイプの箱。通常のA式箱と比較した際にどの程度梱包スピードに差が出るのか実験してみました。
A式箱とワンタッチ箱の1箱あたりの梱包スピードを測定して比較した例が下の表になります。

梱包時間の節約に

3人の1箱あたりの梱包スピードの平均は、A式箱が27秒に対し、ワンタッチ箱は18秒と平均-34%の時間短縮という結果になりました。 仮に1000箱梱包する場合、A式箱ですと7時間30分かかるのに対してワンタッチ箱なら5時間と、その差は2時間半にもなります。

テープ代の節約に

また、梱包テープの使用量について考えてみます。底が自動的に組み上がるワンタッチ箱のテープ使用量はA式箱の2分の1です。例えば、1つ204円のテープを使用した場合、60サイズ箱(長さ26cm)を1000箱梱包する際のテープコスト代の差は1104円。1箱の梱包あたり1.1円の得という結果になりました。

JIS規格